電球の購入前に口金サイズをチェック!交換の頻度を減らす方法も伝授
公開日:2024年9月27日
前回の白熱電球の交換から数ヶ月で、白熱電球の交換をしなければならない総務課もしくは設備課の方へ。もし、現在電球交換の手間や交換頻度の多さへの不満をお持ちだったり、省エネや電気代節約の事も考えなければならない状況にある場合は、新しい電球をご購入前に照明環境が最善であるかをこの機会にチェックしてみましょう。
1| 電球の口金サイズの種類は主に3種類。その確認方法は?
電球は明るさや色で選んでしまいがちですが、まず見るところは電球の口金(くちがね)です。
ここでは口金のサイズの種類と、サイズを確認する方法についてご紹介します。
1-1| 口金サイズの種類。日本ではE26、E17、E12が主流
「E」は、ねじ込み形を意味しています。数字は、口金の直径です。
<日本で使われている3種類とサイズ、主な用途>
口金の種類 | 直径 | 説明 |
---|---|---|
E26 | 直径26mm | 《 一般電球タイプ 》 家庭で使われる電球に最も多く使われている (メインライト、一般照明、人感センサー、ボール電球 |
E17 | 直径17mm | 《 小形電球タイプ 》 E26よりも一回り小さいサイズで小形電球に多く使用 間接照明、ダウンライト、シャンデリア、ミニレフ電球、ミニクリプトン |
E12 | 直径12mm | 《 豆球と呼ばれる小型電球 》 インテリア用照明、スポット電球などに使用される |
口金のサイズを間違えると取り付けができず、「電気がつかない」「電球が壊れる」「ショートしてブレーカーが壊れる」などの危険があります。
1-2| 口金サイズを確認しよう。方法は3つ
01. 手元の電球(切れた電球)を見る
02. 照明機器本体を確認する
03. 購入時のパッケージを確認する
2| 電球の口金サイズを測るには
2-1| 定規を準備。口金の幅を測る
定規を平らなところに置き、目盛りの上に口金部分をのせ、目盛りの面から垂直に読みます。
2-2| メジャーを準備。口金の円周を測る
《 計算方法 》
口金の円周を測り、「口金の円周÷3.14」を計算する。
直径が約26mmということが分かったので、口金のサイズはE26ということになります。
口金のサイズ | 円周 |
---|---|
E26 | 約82mm |
E17 | 約54mm |
E12 | 約38mm |
【おまけ】
● 中指 ⇒ E17(約17mm)
● 小指 ⇒ E12(約12mm)
3| 電球の種類と特長
3-1| 白熱電球
白熱電球の平均寿命は約1000時間です。
メリット・デメリット
白熱電球は安価であり、演色性が高いため本来の色味をきれいに見せます。
消費電力が高いため電気代も高くなります。さらにエネルギー消費量が高いので寿命が数ヶ月と短く交換頻度が多いです。
長持ちさせるポイント
つまり、調光機能のある照明器具に交換することで光量を調節できるようになるため、エネルギー消費量やフィラメントの消耗を抑えることができます。
少し明るさは落ちますが、その分、寿命が延びます。
3-2| 電球型蛍光灯
メリット・デメリット
省エネ、白熱電球に比べて電気代は1/4。
電球型蛍光灯の価格は白熱電球の約8倍します。使用環境としては点灯時にすぐに明るくならなかったり、低気温では明るさが低下することがあります。白熱電球より長寿命ではありますが、点滅寿命が短く、点灯と消灯を繰り返すと寿命が縮まりやすいです。また、水銀が含まれているため、環境汚染について問題視されています。
長持ちさせるポイント
3-3| LED電球
メリット・デメリット
寿命が長いことが一番の特徴です。さらに消費電力が少ないため、電気代の大幅な節約に期待できます。頻繁にオンオフしても寿命に関わってこないLED電球。発光の特性により熱を持ちづらく、紫外線や赤外線もフリーの為紫外線による劣化を防ぎたいものを保管する場所に適しています。紫外線がないということは、虫も寄り付きづらく不快な思いや掃除の手間がなくなります。瞬時に明るくなりますし、水銀が使われていないので環境に優しく世界規模で使用が勧められています。電球内に発光に必要な重要部分に壊れやすいフィラメントやガラスなどがないので、衝撃にも強く工場内や運送車両内にも適しています。
価格は白熱電球の約10倍します。高温多湿に弱く、但し、専用の特殊LED電球もあるので、屋根付近など高温になりやすい場所や浴室などの多湿で使いたい場合は専用のLED電球をご使用ください。
また電源回路が入っていることから、重量があります。白熱電球からLED電球に交換する場合は、器具の強度に注意しましょう。
LEDの光には指向性があります。光に方向があるということから、部分的に照らされないところが出てきます。しかし最近は反射板を内蔵するなどして広範囲を照らすことができるタイプも出てきました。
長持ちさせるポイント
そのため温度が低い環境もしくは、空気循環がよく放熱に十分な条件が揃っている環境で使用しましょう。
3-4| 「白熱電球」「電球型蛍光灯」「LED電球」コスト比較
また、電球型蛍光灯は環境汚染の側面から2027年末までに製造・輸出入の禁止が決定し、在庫がなくなっていく予定です。買い替えるメリットは少ないと言えるでしょう。
電球種類 | 寿命(1日10時間使用した場合) | 購入額と交換コスト(10年間) | 消費電力(1時間使用時) |
---|---|---|---|
白熱電球 | 約1,000~2,000時間 (3ヶ月~6ヶ月) |
6,000~12,000円 (交換:20~40回) |
約60W |
電球型蛍光灯 | 約12,000時間 (約3年7ヶ月) |
2,000円 (交換:2回) |
75%程度削減 (白熱電球と比較) |
LED電球 | 約40,000時間 (約11年) |
1,000円 (交換:0回) |
90%程度削減 (白熱電球と比較) |
4| LED電球への交換で、総務が喜ぶメリットがいっぱい
下記の様な課題を持っている場合は、LED電球への交換がおすすめです。
- 何度も電球を買い替えたり、取り替える手間を省きたい
- 電気代を節約したい
- 電気の発熱量を下げ空調環境の効率を上げたい
- 虫が集まらないようにしたい
- ライトアップしたいものは熱が苦手である
- 壁紙など焼けないようにしたい
- おしゃれなインテリアにしたい
- 省エネに貢献したい
- 色温度を変えたい
4-1| 蛍光灯2027年問題からみるLEDのメリット
既に使用している製品は継続して使用することは可能です。在庫品の販売も継続可能ですが、在庫のみでの運用となるため、製品価格は既に2回も値上げされています。これからも値上げを避けられず、品不足も予想されます。
LEDへの入れ替えはメリットしか感じませんが、実は今後、LED照明で使用される樹脂・鋼材などの材料価格の高騰で値上げが予想されています。
≫ 蛍光灯が使えなくなる!設備担当者が知るべき具体策とタイムリミット
4-2| LEDにすると電気代が節約になる理由
電球種類 | ~4.5畳 | ~6畳 | ~8畳 | ~10畳 | ~12畳 |
---|---|---|---|---|---|
白熱電球 | 180W | 180-240W | 240-360W | 320-400W | 400-500W |
LED電球 | 約2470lm | 約2470-3346lm | 約3103-4073lm | 約3820-4793lm | 約4540-5593lm |
白熱電球 | 20W | 40W | 60W | 100W |
---|---|---|---|---|
LED電球 | 約2W~3W (170 lm以上) |
約3W~5.4W (485 lm以上) |
約5W~7.5W (810 lm以上) |
約10.2W~13.5W (1520 lm以上) |
これは、6畳の部屋を白熱電球60W相当の明るさで照らす場合、4灯以上は必要になる計算です。
それぞれの電球で計算すると、消費電力は以下のようになります。
白熱電球:60W×4灯=240W
LED電球 : 8W×4灯= 32W
※LED電球の消費電力を8Wとして計算
5| 白熱電球をLED電球に切り替える際に失敗しないポイント
せっかく交換するなら、素敵な空間を演出したいですよね。ここでは、交換する際に注意するポイントを解説します。
01. 口金サイズを確認する
02. 明るさはルーメンで確認する
「40形・60形・100形」相当などの表記を確認します。 ※「60形相当」とは、「白熱電球の60W相当の明るさ」という意味です。
次に、LED電球のパッケージに表記を確認します。例えば「60W(ワット)」「60形相当」「60W相当 810lm」などと記載してありますので、既存の電球と同じものを選びます。
03. 光の広がり方を確認する
・空間全体を照らす「全方向タイプ」:リビングのように広い空間のシャンデリア・ペンダントなど
・一定の空間で隅々まで照らせる「広配光タイプ」:玄関やダイニングに設置したブラケット・シーリングなど
・明るさが集中する「下方向タイプ」:トイレや廊下、洗面所など、手元や足元にあかりが必要な場所のダウンライト・スポットライトなど
04. 光の色(光色)を選ぶ
・リラックスしたい寝室などでは電球に似た暖かみのある「電球色」
・リビングなど、団らんする部屋では落ち着いた明るい「温白色」
・調理するキッチンや、メイクをする洗面台などでは自然な「昼白色」
・勉強や読書の部屋ではさわやかな「昼光色」
05. 電球本体のサイズを確認する
口金サイズはあっているのに電球本体が器具内におさまらないなどのケースを避けるためです。
事前にLED電球の長さや外形、取り付ける照明器具のサイズを確認しておきましょう。
06. 口金サイズを確認する
しかし、この二つは異なる原理で発光するため、問題なく入れ替えができても発光効率の低下や器具の破損などにつながるおそれがあります。
必ず既存の照明器具とLED電球のパッケージの注意表示などを確認して、対応しているLED電球を購入しましょう。
・調光機能付き器具
・ダウンライトなどの断熱材施工器具
・玄関灯などの屋外器具
・浴室、洗面台など多湿な場所に設置される密閉型器具
6| 電球を自分で交換するときのやりがちな注意点
6-1| 交換する前にブレーカーを落とす
これまで事故が無かっただけで、お家の電球交換もブレーカーを落とさずに交換した経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実はブレーカーを落とすことが正解です。ブレーカーを落とした直後は、電球の点灯時間によっては熱くなっている可能性がるので、熱が冷めてから交換しましょう。
6-2| W数は下げてもいいが大きくしない
6-3| ソケットは自然にねじりが止まるところでOK
締め付けがきつすぎると、ソケットが壊れたり交換時に取れなくなる事態が起きないとも限りません。
電球が自然に止まるところまで締めれば十分です。
6-4| 無理に自分で交換しようとしない
リスクを最小限に抑え、安全に電球交換を行うことができます。
総務課の皆さんも安心して他の業務にあたることができるのではないでしょうか。
7| まとめ
中でもLED電球に変えることによって、電気代の大幅な削減や省エネへの貢献などができることが有益な情報としてありました。
白熱電球と比較するとまだまだ効果ですが、コストパフォーマンスはLED電球が圧倒的によく、10年で5,000円~10,000円近くも安くなることが分かったので、企業としてLED化の検討を進めることが得策ということが分かりました。
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