公開日:2023年2月13日
ブレーカー(分電盤)の交換の目安はいつ?交換のタイミングや費用について徹底解説
ブレーカーは、電気を安全に使うための装置です。ブレーカーにはどのような役割があるのか、分電盤との違いを含めてご紹介します。また、ブレーカーは、定期的に交換が必要です。ブレーカーの交換時期の目安や費用相場、依頼業者の選び方を解説しましたので、ぜひチェックしてください。
1. ブレーカーとは?分電盤との違いや役割を解説
引っ越しや電気工事をするとき工事担当者に「ブレーカーはどこですか?分電盤はどこですか?」などと聞かれます。ブレーカーと分電盤のどちらで問われても同じものの場所を案内すると思いますが、ブレーカーと分電盤の違いを知っていますか?それぞれの役割を紹介します。
1-1. ブレーカーと分電盤の違い
ブレーカーと分電盤の基本的な違いを、下記の表で解説いたしました。
ブレーカー | ●一定以上の電流が流れたのを感知し、電流を遮断する装置 ●サービスブレーカー、安全ブレーカー、漏電ブレーカーがある |
---|---|
分電盤 | ●屋内に引き込んだ電気を、照明や家電に分配する装置 ●ブレーカーを収める箱としての役割もある |
1-2. ブレーカーの役割
- タコ足配線で利用
- ショート
- 漏電
1-3. ブレーカーが制御している電気設備
style=”border: 1px solid #cfcfcf; border-collapse: collapse;”>
アンペアブレーカー |
|
漏電ブレーカー |
|
安全ブレーカー |
|
2. ブレーカーが落ちやすくなってしまう原因とは?
「最近、ブレーカーが頻繁に落ちるようになった」と悩んでいる方もおられるかもしれません。ブレーカーが落ちやすくなってしまう原因をブレーカーの種類ごとにご紹介します。
2-1. アンペアブレーカー:消費電力が契約アンペアを超えてしまうため
- 一度に使用する電化製品を減らす
- 省エネ製品を使う
- デスクトップパソコン……1〜4アンペア/1台
- 複合機……15〜20アンペア
- シュレッダー……3〜6アンペア
2-2. 漏電ブレーカー:漏電している箇所があるため
漏電している箇所があると、漏電ブレーカーが落ちます。漏電の原因は配線や電化製品の劣化や、機器の故障によるショートです。電気の通り道には漏電が起きないように絶縁体が使われていますが、使い方や経年劣化により絶縁できなくなることがあります。
また、電化製品の故障により回路に異常が起こり、電流が電気抵抗を持つ部分を通らないとショートします。
漏電していると、必要な電気量が通常より大きくなるため、電気代が上がる可能性があります。漏電による感電や火災が起きることも考えられるため、危険な状態です。
2-3. 安全ブレーカー:回路の容量を超えてしまうため
住宅で安全ブレーカーが落ちた経験を持つ人も多いでしょう。安全ブレーカーが落ちるのは、消費電力が多い電化製品を同じ回路内で同時に使用したときなどに、使用できる電気の容量を超えたときです。例えば、キッチンで電子レンジと電気ケトルを同時に使用した場合などです。
安全ブレーカーのスイッチには対応した区域の名前と使用できるアンペア数が書いてあることもあり、容量を超えた場所のみ電気回路が遮断され、電気が使えなくなります。
3. ブレーカーが落ちてしまうときの対処法
ブレーカーが落ちる原因はさまざまあります。ブレーカーが落ちないようにするには、原因に合わせた対処をすることが大切です。ブレーカーが頻繁に落ちる場合にできる対処方法をご紹介します。
3-1. ブレーカーの交換
- 湿度や温度が高くなりにくい場所
- 粉じんが入りにくい場所
- 子どもの手が届かない場所
3-2. ブレーカーの増設
特定の安全ブレーカーが頻繁に落ちる場合は、ブレーカーの増設も手段の1つです。1つの回路を2つ以上に分けることで、ブレーカーを落ちにくくすることができます。
例えばフロアごとにブレーカーを分けていて、特定のフロアに消費電力量の大きな設備が複数設置されているとします。このフロアだけ頻繁にブレーカーが落ちる場合は、フロアのブレーカーを複数に分けることで、安全ブレーカーが落ちるのを防ぐことができます。
またブレーカーを増設することで、今まで電力を供給することが難しかった区域へも分配することができます。電気を使える範囲が広がるため、新しい機器の設置場所に困っている場合に有効です。複数のブレーカーを増設したいのなら、交換を検討する必要もあります。
3-3. 供給量の契約の見直し
電力会社との契約アンペア数を変更することで、同時に使用できる電力を大きくして、ブレーカーが落ちるのを防ぐ方法もあります。
消費電力の大きい設備を導入したり、電気を使用する人数が増えたりした場合は、今までの契約アンペア数では電気の量が足りなくなっている可能性もあるため、契約を見直してみると良いでしょう。
ただし、契約アンペア数を大きくすると電気代の基本料が高くなります。停電が不安だからと必要以上に契約アンペア数を大きくするとコストがかさむので、適正なアンペア数を見極めることが大切です。
4. ブレーカーの交換時期の目安
ブレーカーも電気設備なので消耗や劣化が起こります。不具合なく使い続けるためには定期的な交換が必要です。ブレーカー交換時期の目安となるものをご紹介します。
4-1. ブレーカーの交換時期は10年前後が多い
ブレーカーも電気設備なので、長年使用することで品質が低下する経年劣化が起こります。一般的にブレーカーの寿命は8〜13年程度と言われており、設置から10年前後経ってブレーカーが頻繁に落ちる不具合があるのであれば寿命の可能性があります。
古いブレーカーを使い続けていると、今は問題がなくても、近いうちにトラブルが発生する可能性もあります。また、最新のブレーカーは、漏電や電流の流れすぎに対する反応が早いものもあります。設置から10年前後経ったブレーカーは、目立ったトラブルがなくても、交換を検討しましょう。
4-2. ブレーカーが落ちる頻度が多い
頻繁にブレーカーが落ちるのであれば、ブレーカーに何らかのトラブルが起きている可能性があります。ブレーカーを交換するのがおすすめです。
ブレーカーにトラブルがあるまま使用していると、頻繁な停電や復旧時の過電流により機器が故障することも考えられます。
4-3. ブレーカーに異常を感じる(異音や破損など)
- 異音や異臭がする
- ブレーカーが熱くなる、焦げた跡がある
- 分電盤が破損したり、焦げ跡があったりする
- 照明の明るさが一定でない、テレビ画面が乱れる
- 以前より電気代が上がった
5. ブレーカーの交換にかかる費用の相場はどのくらい?
ブレーカーの交換を検討する際は費用相場が気になります。ブレーカー本体の相場と工事にかかる費用について、ご紹介します。
5-1. 相場は5~15万円が一般的(本体代は2~10万円程度)
- ブレーカー本体費用
- 取替工事費
- 廃棄処分費
- 出張費
5-2. 工事費用や出張料は業者によって変動する
取替えにかかる工事費用や出張費は、業者によって差があります。工事費は2万円〜が相場ですが、出張費は業者の移動距離などによって変動します。
また、古いブレーカーの廃棄処分費が発生する業者もあります。業者によって差が出る項目は事前に見積もり等を依頼しチェックしましょう。
6. ブレーカーの交換・増設は専門業者にお任せ!選ぶ際のポイントとは
ブレーカーの交換または増設を行うには資格が必要です。工事は自分で行うのではなく専門業者に依頼しましょう。ブレーカー交換は頻繁に行うものではないので、業者の選び方がむずかしいと感じるかもしれません。業者選びのポイントをご紹介します。
6-1. 空調設備など他の建物設備も併せてメンテナンスしてくれるか
ブレーカーの交換・増設だけでなく、空調設備など他の建物設備のメンテナンスも依頼できる業者を選びましょう。
建物内の電気設備は繋がっています。工事を依頼する際にブレーカー交換以外にも不調や違和感がある箇所がある場合、ブレーカー交換以外も対応できる業者であれば、合わせて相談可能です。
建物全体の電気設備のメンテナンスを1つの業者に任せられれば、メンテナンスの度に複数の業者と連絡を取り日程調整をするなどの管理の手間がなくなります。また目立ったトラブルがない箇所でも専門家目線でメンテナンスや取り替え、修理のアドバイスも受けられます。
6-2. 見積もりが明瞭であるか
ブレーカー交換の相場でも紹介しましたが、ブレーカー本体の金額は大きく変化することはありません。しかし、工事費用や出張費は業者によって大きく異なります。
後から高額な請求をされるトラブルも起きているので、事前に全体の金額を正しく把握できる詳細な見積もりを出してくれる業者がおすすめです。
見積もりは口頭で工事総額を聞いて確認するだけでなく、内訳が記載された見積書を作成してもらいます。見積書の中にわからない言葉や作業内容があれば、詳しく説明をしてもらい、納得した上で工事を依頼しましょう。
6-3. 似たような実績を持っているか
過去の施工実績を確認し、依頼したい内容と似た実績を持っているかをチェックしてみましょう。実績はホームページをチェックする他、直接問い合わせてみる方法もあります。
似た実績を持っている業者であれば、管理する際のリスクや注意すべき点を知っているはずです。的確なアドバイスを得られたり、スムーズに管理が進んだりするでしょう。
7. トータルソリューションならブレーカー交換から施設メンテナンスまでワンストップで対応可能!
トータルソリューションは、施設の設備メンテナンスをトータルに対応しています。ブレーカー交換などの電気工事に加え、空調や給排水、内装や防災まで、設備全体のメンテナンスが可能です。設備の管理と支払いなどの手続きが一本化できる上、手数料も1つに集約できるためコスト削減につながります。
電気工事士が、専門家の視点で修理やメンテナンスの提案もしています。
8. まとめ
ブレーカーとは一定以上の電流が流れると電気を遮断する装置です。ブレーカーは設置から10年前後で交換をします。10年経っていなくても異音や発熱などの異常を感じたら交換を検討しましょう。ブレーカーの交換には、資格が必要です。専門業者に任せることで安心して電気を使い続けられます。
トータルソリューションは、ブレーカーなどの電気工事だけでなく、空調や給排水など、施設設備の全体のメンテナンスに対応しています。24時間365日受付可能で電気工事士への直接相談も可能です。全国対応しているので、業者選びに困ったらトータルソリューションにご相談ください。
トータルソリューションでは、照明器具交換・安定器交換をはじめ漏電調査・修理などのトラブル駆けつけメンテナンスを24時間365日受け付けています。また、LED照明新規取付・交換工事、高圧受変電設備工事などの電気設備改修まで幅広く対応しております。オフィスや店舗環境を良くし、業務効率売り上げ向上のために電気設備の改善が必要な場合は、トータルソリューションにご相談ください。トータル的に長い目で問題解決を図ります。
全国対応可能な協力会社網!電気設備のトラブル内容から最適な電気工事会社を選出し、メンテナンスから改修まで対応が可能です
トラブル内容を承るオペレーターも電気工事士有資格者のため、安心してご相談ください。電話口の解決でコスト削減も可能
チェーン店舗を展開する企業様も安心。弊社に工事手配、部材発注、請求書管理を一括でお任せいただくことで、地域差の出るメンテナンス費用を一律に抑えることができます。